バンクーバーオリンピック(女子フィギュア ショートプログラム)

2/16にアップしたバンクーバーオリンピック(その1、その2)
にも書いたように、


冬季オリンピック」と言っても色々な種類の競技があるけど、
スキーをやってる(スノボも一時期やってました)私は、
やはり「スキー&スノボ」に目が行きます。
レベルは全然違うけど、
「スポーツ」としての感触や「競技者」としての感覚が
少しイメージできるからか、観戦にも気合が入ります。


フィギュアとかも面白いけれど、
「競技者」の感覚がイメージ出来ないので、
観戦してもそれほど気合が入りません。

と言っていた私。



でも、今日は、真昼間に
「女子フィギュア ショートプログラム
が見れるということもあって、
珍しく観戦しました。(勿論、on TV)


私の中での「スケート」。
小学生の頃にクラスで流行って、毎週末行ったりしていました。
比較的得意だったスポーツです。
バックで滑ったり、ちょっとジャンプで方向変えたりなんて遊びもやってました。


しかし、さすがに、スキー程、
「スポーツ」としても「競技者」としても理解できないスポーツです。


お恥ずかしながら、「ジャッジの採点基準」とかポイントの割合も全然知らないし、
ジャンプで何回転したかも数えられません。


ただ、私は一時期「Hip Hop」系ダンスをやっていた経験があり、
舞台に立ったこともあります。


フィギュアは、「技やスピード」を競うスポーツであると共に
「演技」が大きな割合を占めるスポーツ。


そんなことから、「フィギュア」はどうしても「ダンス的な観戦」をしてしまうのです。


日本中が「真央ちゃん」を応援している中、
私は「ミキティー」を応援しています。
(バッシングされそう。)


真央ちゃんは、「演技が正確で上手い」。
ミキティーは、「演技にニュアンスがあって巧い」。


この違いで、ミキティーを応援してます。


ダンス目線ですね。
同じ振り付けでも、その人の個性、ニュアンス、それまでの経験が出ます。
(勿論、演目によっては、それを抑えて無個性で踊れることも必要なのですが。)


ミキティーの演技には「遊び」があると思うのです。
本人の個性なのでしょう。
だから好きなのです。


そんな私が観戦した「女子フィギュア ショートプログラム」。


先ず、真央ちゃんの演技。
可愛らしいピンク基調のウエアの真央ちゃん。
その演技と技は、正確で完璧。
真央ちゃんの華奢な体と愛くるしい雰囲気に合ったプログラムを確実にこなして行きます。
会場も大喝采
「微笑ましい雰囲気」に包まれます。


そんな盛り上がった会場の中に、
次の滑走者「キム ヨナ」が登場。
真央ちゃんと全く正反対の、黒基調のタイトなウエア。
演目も全く反対の雰囲気の「007」。


真央ちゃんの演技で「微笑ましい雰囲気になっていた会場」が
徐々に「007」の「アクション&スピーディーな世界」に変わって行くのが、
テレビでも分かります。


キム ヨナ、凄すぎます。


演技も技も、正確で完璧。
しかも、観客を「007の世界」に引きずり込む演技力と流れのよさ。
おそらく計算されたアドリブ。
セクシーな女性からキュートな女性への変化。
表現・演技の幅が広い。
(キム ヨナが、
「もし、自分のストッパーを外して自分オリジナルのアドリブ」
を入れてきたら・・・
どうなるんでしょう。)


観客からの真央ちゃんへのパワーを自分の中に取り込んでしまったのです。


結果は、報道の通り。


ダンスの舞台でも、
先に踊ったダンサーのパフォーマンスの熱気が、
次のダンサーのパワーを更に高め、その熱気を取り込んで、
更にいいパフォーマンスをさせてしまうことが
あります。


その熱気の流れは、
「今、ノってるダンサー」
程、敏感に掴み取ります。


キム ヨナは、
「今、最高にノっているパフォーマー
なんじゃないかって思ってしまいます。



そんな会場での最終走者。
ミキティー。


頑張れ!!


応援して観てました。


ジャンプのミスはあったけど、
素晴らしい演技だったと思います。


ミキティーはジャンプも巧いし、
表現力も演技力もある。


特に、後半はミキティーのスピーディーな演技が冴えていたように思います


ショートは4位だったけど、まだまだ巻き返せる!!
って、ルールをあんまり知らないからハッキリ言えないんだけど・・・。


でも、ミキティーにはガッツもある。
頑張れ!!


そして、一番、感動してしまったのが、
「カナダのロシェット選手」。


大会前にお母さんが亡くなっての出場。

しかも、選曲が「タンゴ」。

「タンゴ」は情熱と哀愁が交差している音楽だと思います。

彼女は、一人で相手がいるかの如く、タンゴを踊ります。

何とも言えない表情・・・。

際立った演技でした。


そして、滑り終えて、リンクサイドに戻った時に、彼女は
「娘の顔」
で泣きました。

私も泣いちゃいました。



明後日、
誰がメダルを取ってもおかしくないと思います。


「正確さと明るさの真央ちゃん」
「冷静に作戦を立ててくるキム ヨナ」
「悲しみをこらえた際立った演技のロシェット」
「持ち前のガッツで巻き返すミキティー」


自分に悔いが残らないような「演技」をして欲しいと思います。


出来れば、ダンサー目線の私も楽しめるプログラムでやって欲しいな・・・。