けんちゃんの夏遊び（おまけ）

第２回の海水浴の時のコトです。

海遊びを終えて、海から上がる時、
私がけんちゃんを車に連れて行き、
ライフジャケットを脱がしたり、洗ったりなどの片付けをしていました。
ダンナはテントの撤収作業。

洗うと言っても、２リットルのペットボトルに水を入れて持参しておき、
その水でバシャバシャ洗う
「ペットボトルシャワー」
という我が家オリジナルの荒業です。

前回は大人しく洗われていたのに、今回はやけに暴れました。

で、まさかの脱走！！

わー、どうしよう！！と思っていたら、

けんちゃん、何故か

「テロテロ素材のスラックス（海なのに）」を穿いた

「その手の方」をリーダーとした３人グループの所に
走って行って、

「テロテロ素材」にまとわり付き始めたのです。

わー、よりによって、何で！？
ダンナも今居ないし、どうしよう！！
あの「テロテロ」が破れたら、ただで済まないよー！！
一瞬に色々な考えが頭の中をグルグル回ります。

走って行って、「平謝り」。

ところが、
その方が「全然良いよ。」と逆に可愛がってくれました。

「ホッ。」
としたのも束の間、

グループのお姉さんの

「明らかに新作のヴィトンの大きなバッグ」

の臭いを嗅ぎ始めたのです。

またまた「平謝り」。

「大丈夫ですよ」と言ってくれたものの、

Ｔシャツの袖から覗いた腕に
何か「模様」が描かれていました。

「ヤバイ。」

おまけに、もう一人の方が、
海の家の店員さんに、親しげに声を掛け、
けんちゃんのことを
「オレの友達の吉田君」と紹介までしてくれました。

「テロテロ」×「模様」×「海の家」
≒「地元のその手の方」

「肝が冷える」って

こういうことなんですね。

とにかく謝って車に引き返し、
けんちゃんを車内のケージに入れ、片付けの続きをしていました。

すると、向こうからさっきの「テロテロさん」がやって来ました。

な、な、何でー？？

「テロテロさん」は車の中を覗き込み、
（スポーツワゴンなので、ハッチバック部分を開けっ放しで片付けていました。）

「よー、大分キレイになったなー」
とけんちゃんに話し掛けてます。

「毛が短いとラクだね。」
と私にも。

これは、何か言わなきゃと思い、
「犬を飼われてるんですか？」
と言うと、
「ヨーキー飼ってるんだけど、海とかは無理なんだよなー」
って。

さらに、けんちゃんが騒いでるのを見て、
「そうだよなー、帰りたくないんだよなー。」
と言い、立ち去って行きました。

その後、テロテロさんはトイレに向かって歩き出しましたが、
腰の辺りをポリポリ掻いた時に、Ｔシャツの裾がめくれて、
「仏様の台座の様な模様」
が見えてしまいました。

「テロテロさん、その手の人だと思うけど、

けんちゃんのこと見に来てくれたんだ。」

何だか心が温まりました。
人を外見で判断しちゃダメですね。
深く反省です。

犬は、人間の「本質」を見てるんですね。

「でもね、
あんまり肝が冷えるようなコトはしないでね、
けんちゃん。」

そう言えば、この事件の間、
ダンナは片付けで気付かないフリＯＲ他人のフリしてました。
全く頼りにならない男です。

９月に入って、人間にはまだまだ暑い日が続いていましたが、
けんちゃんが、お散歩の後に、「水道の蛇口を開けて」と言わなくなって来ました。
人間には分からなくても、犬には「季節はもう秋」だったんですね。